内田光子のディアベリ変奏曲(その2)
今日(4月8日)は、内田光子の「ディアベリ変奏曲」の発売日である。
MQA-CDで発売されている。
買おうと思っていたけれど、TIDALで先に聴いてしまった。
2015年、内田光子はサントリーホールで「ディアベリ変奏曲」を弾いている。
その時のインタヴューが、毎日新聞のサイトで公開されている。
そこには、こうある。
《スポーツに例えるならば、心技体そろった今だからこそこの難曲に挑戦したい》。
当時、このインタヴューを読んでいた。
心技体そろった今、とあるのだから、
一年以内くらいに「ディアベリ変奏曲」を録音するものだとばかり思ってしまった。
そうそう心技体そろった状態を維持できるとは思えなかったからだ。
録音は2021年10月である。
日本で「ディアベリ変奏曲」を弾いてから、まる六年経っている。
いまも心技体そろっている、ということなのか。
内田光子は1948年12月20日生れだから、
録音のときは、73歳になる少し前である。
「ディアベリ変奏曲」のディスクは、そう多くは持っていない。
ベートーヴェンのピアノ・ソナタほどには頻繁に聴かない、ということもある。
それでもグルダの録音とクラウディオ・アラウの晩年の録音は、
素晴らしいと感じている。
この録音は1985年4月。
アラウは1903年2月6日生れだから、この時82歳。