ジェシー・ノーマンとベッティナ・ランスによる写真
別項「ROOTS: MY LIFE, MY SONG」で、
ジェシー・ノーマンを、好きになれない歌手だと書いている。
嫌いなわけではなかったけれど、
その実力はもちろんすごいと感じていたけれども、
それでものめり込んで聴くことはなかった。
ベッティナ・ランスという写真家がいる。
彼女の名前を知ったのは、1989年ごろだった。
CREAという女性誌に載っている写真を偶然みかけての衝撃だった。
確か、そのページには「挑発」とつけられていたと記憶している。
モノクロの女性の写真が並ぶ。
担当編集者が「挑発」とつけたくなるのもわかる。
そんな感じの写真ばかりだった。
昨晩、なぜだかベッティナ・ランスのことを思い出した。
いま、どんな活動をしているのだろうか、そのくらいの好奇心で検索してみたら、
彼女のインスタグラムを知った。
昔見た写真もそこにあるのかな、と思いながら、iPhoneの画面をスクロールしていく。
するとジェシー・ノーマンの写真があった。
iPhoneの画面だから、それほど大きく表示されていたわけではない。
それでも、すぐさまジェシー・ノーマンだ、とわかるほどに、
ジェシー・ノーマンの雰囲気を捉えている。
それでもソファーに腰かけているジェシー・ノーマンは靴を脱いでくつろいでいる。
こういう表情もする人だったのか、と思ってしまった。
それだけでなく、この写真と早い時期にであっていれば、
ジェシー・ノーマンの音楽を、もう少し積極的に聴いていたであろう、とも思った。