Date: 7月 25th, 2021
Cate: オーディオマニア
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オーディオマニアとして(圧倒的であれ・その10)

オーディオマニアを自認するのであれば、圧倒的であれ──、
というのは、私の本音だけれど、
人によっては、「圧倒的であれ」を変な方向へ誤解する人がいるようにも感じている。

オーディオマニアのなかには、自分を特別扱いしろ、といわんばかりの人がいる。
友人と電話で話していて、共通の知人のことが話題にのぼった。

共通の知人といっても、私は三十年ほど会っていないし、
連絡もとることはない。
特に親しかったわけでもないが、一度、その人の音は聴いている。
その程度の知り合いでしかない。

それでも、この人はほぼ無意識に自分を特別扱いしてほしがっている──、
そんなふうに感じることが何度かあった。

三十年以上前のことだから、若気の至りだったのかもしれない。
けれど、いまもそのようである。
友人の話をきいていると、なんにも変っていないんだなぁ、と思っていた。

特別扱いしてほしいんですか、と訊けば、そんなことはない、というはずだ。
本人は、まったく意識していないのかもしれない。

なのに、その人の言動は、特別扱いを暗に要求している。

圧倒的であれ、とは、そんなことではない。

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