Date: 7月 13th, 2021
Cate: 情景
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情報・情景・情操(音場→おんじょう→音情・その5)

金井克子の「他人の関係」は1973年、
1974年には映画「エマニエル夫人」が公開されている。

公開時、私は十一歳だったから、観たくても観れなかった。
けれど、「エマニエル夫人」のポスターのインパクトは強かった、というより凄かった。

映画のポスターは、映画の数だけ、というよりも、
同じ映画でも国によってポスターが違うこともあるし、
何種類かのポスターが用意されたりもするから、
映画の数の数倍のポスターが世に出ているわけで、そのすべてを見ているわけではない。

映画のポスターとしてのデザイン、
どの映画のポスターが優れたデザインとか、そういうことはいえないが、
少なくともインパクトの強さに関していえば、「エマニエル夫人」のポスターだ。

籐の椅子にシルヴィア・クリステル演じるエマニエル夫人が坐っている。

いまでは、当時の各国の「エマニエル夫人」のポスターが、検索すれば見れる。
日本の「エマニエル夫人」のポスターは、評価が高い、らしい。

いま見ても、そうだろうな、と思う。
「エマニエル夫人」のポスターが、ポスター・デザインとして、どう評価されるのか、
そういうことは関係ないところで、これほど印象深く記憶に残っているものはない。

けれど、このポスターは、あの時代だったから、街中にも貼られていて、
当時小学生だった私の目にも留まったわけだ。

いま「エマニエル夫人」がリメイクされて公開されたとしても、
もう、あのポスターは無理であろう。

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