B&O Beosound Emerge(補足)
本のようなブックシェルフ型スピーカー。
さきほど公開したあとで、
そういえば、と思い出したスピーカーがある。
ハンガリーのミュージカルエンサイクロペディアのD93である。
1979年に日本に紹介されている。
輸入元は、オーディオラボで、価格は42,000円(二本一組)だった。
D93は、9.5cm口径のウーファー(二発)と6.5cmコーン型トゥイーターからなる。
外形寸法はW11.5×H28.6×D22.0cmで、重量は3.2kg。
ブランド名がそうであるように、百科辞典サイズのスピーカーである。
私は実物をみたことがないから、
当時はモノクロの、あまり鮮明でない写真ぐらいしかなかったが、
いまはインターネットがあるから、検索すると、いくつもの写真が表示される。
いわゆるミニスピーカーのフロントグリルを湾曲させ、
エンクロージュアの両サイドとフロントを、
百科辞典風のグリルで囲っている。
スピーカーのフロントが背表紙にあたる。
エンクロージュアの天板も、それらしく仕上げてある。
百科辞典に擬態したスピーカーシステムといっていい。
今回検索してわかったことがもう一つあって、
日本ではミュージカルエンサイクロペディアというブランドで紹介されていたが、
正しくはビデオトンで、
Musical Encyclopedia D93が型番だということだ。
当時、ビデオトンの製品も輸入されていた。
輸入元は、兵庫東西貿易だった。
どういう事情で、D93だけがオーディオラボ取り扱いになったのかは、知らない。
とにかくD93とBeosound Emergeには、四十年以上の隔たりがある。