日本のオーディオ、これから(韓国、中国は……・その9)
いまいくつものウェスターン・エレクトリックの300Bの模倣管が出ている。
300Bの型番をもつ、それらの模倣管のなかで、どれがいちばんいいのか。
比較試聴したことはないので、なんともいえないのだが、
現時点で、私が模倣管のなかから選ぶとすれば、PSVANEのWE300Bである。
PSVANEの300Bには、たしかWEのつかないタイプもあるはずだが、
あえてWEとつけているほうを選ぶ。
実物を見てもらえばわかるのだが、ベース部分のPSVANEのロゴが消されていれば、
ウェスターン・エレクトリックの300Bと錯覚しそうである。
まず真空管としての形が、300Bにそっくりである。
ST管の肩のところなど、よく作ったなぁ、と感心するほどだ。
そりゃ刻印の300Bさ、といいたい気持はあるけれど、
あまりにも高騰しているオリジナルの価格をどう捉えるのかは人それぞれだろう。
なんとしてもオリジナルこそ最高なのだから、一切の妥協はしない、
そのためにはお金は惜しまない、いくらでも出す(出せる)人ならば、
オリジナルの刻印を探せばいい。
けれど、いまの私はPSVANEのWE300Bならばだまされていい、ぐらいに思うようになった。
私の考え方も変っていったし、PSVANEの出来もよくなっていっている。
PSVANEのWE300Bを見ていると、中国の真空管アンプのパーツも、
けっこうよくなってきているのではないだろうか。
AliExpressには、トランスもけっこうある。
写真だけの判断では、トランスの良否について語るのはなかなか難しいが、
写真通りの出来であるならば、悪くはないように感じている。
それに、けっこう安価だ。
少し前までの中国のオーディオ機器(部品)に関しては、
安かろう悪かろうというイメージがしっかりとあったが、
いくつかの中国のオーディオ機器を使ってみると、
いまではそれは偏見に近い、とさえ思うように変ってきた。