Date: 11月 29th, 2020
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いい音、よい音(その6)

いい音を求めるのは、どうしてなのか。
欲からなのか、好奇心からなのか。

どちらか片方だけということはあまりなくて、
欲に片寄ったり、好奇心に片寄ったりしながらないまぜになっているのだろうか。

それに欲といっても、いくつかの欲があるようにも感じる。
ここでは、その欲については書かないけれど、
こんなことをあえて書いているのは、
その5)で触れたM&KのSatellite-IA + Volkswooferの音を思い出しているからだ。

(その5)で書いているように、
20代のころ、このスピーカーシステムをステレオサウンドの試聴室で何度か聴いている。
井上先生が鳴らした時だけが、楽しいスピーカーだと感じていた。

音のクォリティはそれほど高くない。
なので、ただ聴いただけでは、このスピーカーの評価は低いものになる。
そのためか日本市場では受け入れられなくて、一時輸入が途絶えていたし、
別の輸入元が扱うようになっても、わりと短期間でまた日本市場から消えていった。

20代のころは、M&Kのスピーカーシステムを一人で鳴らして楽しめたかというと、
そうではなかった。
あくまでも井上先生の指示にしたがってあれこれ調整していくことで、楽しめた。

なぜ、一人では楽しめなかったのか。
好奇心をもって取り組めていなかったからだ、といまは思う。

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