メイド・イン・ヘブン
「メイド・イン・ヘブン」(原題:Made in Heaven)は、
1987年の映画で、ティモシー・ハットン、ケリー・マクギリスらが出ている。
好きな映画であり、もう一度観たい、と思っていても、
アメリカではDVDで出ているが、日本ではDVDになっていない。
Netflix、Amazon Prime Videoにもない。
「メイド・イン・ヘブン」は、天国で出逢った男女が生れ変るストーリーである。
こういう内容を鼻からバカにする人もいるようだが、
そういう人に無理にすすめる気はまったくない。
大ヒット作でもないし、ものすごい名作ともいえない。
そんな映画なのに、このごろもう一度みたい、と思うことが多くなった。
みたい、と思うから、ここでも書いてしまっている。
ティモシー・ハットン演ずる主人公が、
終盤で老夫婦と食事を共にするシーンがある。
主人公は、食事をする金にも事欠いている。
だから、あるいいわけをする。
老夫婦は、それがお金がないことのいいわけだと、わかっている。
主人公と同じいいわけを、私も若いころ、何度使っている。
お金がない、と素直にいえなかったからだ。
同じいいわけをしたことがある、という人は、私だけではない、とおもう。
五味先生は、オーディオ愛好家の五条件として、
金のない口惜しさを痛感していることを、その一つにあげられている。
「メイド・イン・ヘブン」を観た時はそうではなかったけれど、
観ていて、お金のない切なさを思い出していた。
このシーンをみても、何も感じない人がいるかもしれない。
それはシアワセなことであろう。
けれどオーディオマニアとしては、しあわせだろうか。