「タイアップ記事なんて、なくなればいい」という記事(番外)
音元出版のPHILE WEBが、
ハイファイオーディオ 総合ランキングを毎月公開していたのは知っていた。
知っているだけで、パッと見るだけに終っていた。
でも今回、2019年12月のランキングに、見出しを見て最後まで読んだ。
そこには、『アキュフェーズ創立50周年記念超弩級機「E-800」が堂々首位 』とあったからだ。
これまで眺めていただけであったが、それでもなんとなくの傾向は掴んでいた。
だからこそアキュフェーズのE800が、
セパレートアンプ、プリメインアンプの部門で首位というのは意外だった。
E800は980,000円で、税込みだと1,000,000円をこえる。
ランキングに入ってくる機種のほとんどは中級機クラスが多い。
そこにポツンとE800が、初登場で首位である。
売れている、という話はまだきいてなかったけれど、
かなり注目されている、とはきいていた。
別項でE800のプロポーションに関しては、ボロクソに書いている私でも、
E800の音は、かなりの実力だ、と、
じっくり聴いたわけではないが、感じている。
E800の首位を見て、そういえば──、と思い出して、過去のランキングを見てみた。
探していたのは、
デノンのPMA-SX1 LIMITED EDITIONとDCD-SX1 LIMITED EDITIONである。
垂れ流し状態のタイアップ記事の、この二機種はどうなのか。
入っていなかった。
E800が首位になっても、デノンはそうではなかった。
音元出版のハイファイオーディオ 総合ランキングは、
全国すべてのオーディオ店の集計ではないし、
《各商品ジャンルにおける台数別の売れ筋ランキングのデータを、1位5ポイント、2位4ポイント、以下、5位1ポイントの要領で得点化》したものでもある。
これだけですべてを語れるわけではないにしても、参考にはなる。
私はデノンの、この二機種は聴いていない。
どの程度の実力なのかは、まったく知らない。
それに、タイアップ記事垂れ流しの音を聴きたいとも思っていない。
デノンのPMA-SX1 LIMITED EDITIONは、780,000円(税抜き)である。
E800よりも少し安い価格だが、プリメインアンプのなかでは、同クラスといえる。
E800の購入を考えている(いた)人は、デノンとの比較も行っているような気がする。
売れているほうが音がいい──、
そう単純なことではないのだが、E800は首位であり、
PMA-SX1 LIMITED EDITIONは五位までに入っていないことだけは事実であり。
この事実をどう受け止めるかは人それぞれのところもあるだろうが、そうでないところもある。