世代とオーディオ(スピーカーとヘッドフォン・その5)
e☆イヤホンの活気ある店内から出て、
しばらく歩いていて、音元出版が秋葉原にあることを思い出していた。
音元出版は確か最初から秋葉原に会社があったはずだ。
いまも秋葉原にある。これから先もそうなのかもしれない。
ステレオサウンドは何度か引っ越ししている。
六本木周辺の時代が長かったが、今年、世田谷に移っている。
こんなことを書いているのは、オーディオの現場は? ということを考えるからだ。
十年前に「オーディオにおけるジャーナリズム(その33)」で、
オーディオの「現場」は、どこなのだろうか、と書いた。
十年経っても、はっきりと答を出せずにいるが、
秋葉原は、いまでも、オーディオの現場といえるのかもしれない──、
e☆イヤホンから出て、そう思っていた。
秋葉原はずいぶん変ってきた。
オーディオの街だったこともある。
ずいぶん昔のことではあるが、それでもオーディオの現場の一つなのだろう、と思う。
音元出版の人たちが、そんなことを考えているのかどうかはわからない。
けれどずっと秋葉原に音元出版はある。
オーディオの現場の一つといえる秋葉原に、音元出版があることは事実だ。