2019年をふりかえって(その18)
今年はいくつかの偶然が重なって、いまKEFのModel 303を鳴らしている。
アンプはサンスイのAU-D607、どちらも1980年ごろの製品。
このシステムに接いでいるのは、メリディアンの218である。
40年の隔たりがあるけれど、218によるMQAの音を303で鳴らしてみると、
本筋の音ということも考えると同時に、節度ある音ということも考える。
うまいこと鳴る、という表現がある。
そういいたくなる音がしてくる。
どこか際立ったところのある音ではない。
誰かに、どういう音なのかを伝える難しさを感じる。
過不足ない音といえばそうなのだが、
過不及ない音といったほうが、いいかもしれない。
こういう音が、なんなく出せる。
218のおかげかな、と思うし、40年間の進歩というものも感じる。
同時に、何が、どれだけ進歩したのだろうか、とも考えてしまう。