世代とオーディオ(その表現・その9)
機械(オーディオ機器)にふりまわされるな。
私がオーディオに興味をもった40年以上前も、このことはいわれていた。
正しい、といえば、そうである。
それでも、一度は、機械にふりまわされてみよう、といいたい。
機械にふりまわされるな、という人は、
使い手(人)が主で、オーディオ機器(道具、機械)は従の関係だ、ともいう。
これも正しい。間違ってはいない。
それでも、これに対しても、若いうちに、この主従関係を逆転させた時期を体験してほしい。
そうやって、オーディオの美の世界に、どっぷり溺れてほしい。
溺れないように、溺れないように……、
そんな及び腰でオーディオをやっていても、中途半端な楽しみでしかない、と私は思う。
溺れることを怖れずに飛び込んでこそのオーディオである。
インターネットは、溺れないための浮袋ではない。