カセットテープとラジカセ、その音と聴き方(余談・その1)
カセットテープをテーマとした今回のaudio wednesdayでの音、
そして、それについて書いていると、
カセットテープ再生にどこか冷淡なところのある私でも、
カセットデッキが一台、欲しいなぁ、という気持になってくる。
現行製品のカセットデッキとなると、ティアックぐらいしかないのか。
悪い製品ではないと思うのだが、
全盛時代のカセットデッキを見てきた目には、どうしてもものたりなさがつきまとう。
価格帯も違うのだから、しかたないことだとわかっていても、
これならば中古のカセットデッキから選ぼうかな、と思うわけだが、
実際にヤフオク!で、カセットデッキの出品をながめてみると、
予想できていたこととはいえ、厳しい状況ではある。
ジャンクとして出品されているモノが少なくない。
ジャンクとことわっていながらも、スタート価格が意外にも強気なモノもある。
そうでない出品も多いが、
動作品と書かれていても、いったいどの程度の動作品なのかまだははっきりしない。
完動品といえるモノはどれだけあるのだろうか。
落札して現品が手元に届いてからでないと、はっきりしたことはわからない。
それに出品者のところでは動作していても、
輸送途中でダメになってしまうことだって十分考えられる。
丁半ばくちにちかいといえば、そうかもしれない。
メーカーに修理に出せればいいが、
ほぼすべてのカセットデッキは、メーカーも修理を受け付けてくれないだろう。
中古のカセットデッキを、この時代に買うというのは、そういうことなのだろう。
それでも、一台、欲しい、という気持は消えない。
新品同様と思えるコンディションのカセットデッキを、
高い値段で落札しようとはまったく思っていない。
当時中級クラスだったカセットデッキで、
とりあえず動作していて、こんな値段で落札できるの? と思えるくらいでいい。
自分で録音して何かを聴くためのモノではない。
いまのところ六本あるグラシェラ・スサーナのミュージックテープを、
思い出した時に聴きたいだけなのだから。