オーディオ機器の付加価値(買い方によって……・その3)
二言目には「付加価値が……」というオーディオマニアを知っている。
この「付加価値が……」男は、
差別化のためには「付加価値が……」というし、
デザインも付加価値だ、という。
こんな男と付加価値について話し合う気はまったくなくて、
「付加価値が……」男の考える付加価値とは、いったいどういうものなのか、
私は理解していないし、理解する気はまったくない。
それでも思うのは、「付加価値が……」男は、
おそらく付加価値とは、多くの人に共通するものだと考えているのではないか、である。
けれど付加価値とは、一人ひとり違う、と私は考える。
付加(附加)とは、読んで字の通りである。
つけ加えることである。
何を、誰がつけ加えるのか。
「付加価値が……」男は、メーカーがつけ加えるものとして考えているのではないか。
そうではない。
付加価値とは、一人ひとり違うものと考える私には、
それを手にした人によって、手にした状況によって、
そこにつけ加わるものである。
(その2)で書いている買い方をした人にとっては、
付加価値よりも、少しでも安く買えることが優先されることなのだろう。
二時間もの試聴につきあってくれた店員は、
客(?)の顔を憶えていることだろう。
amazonで買わずに、この店で購入していれば、
その店員との関係が、なんらかの形で生れてきたはずだ。
このことが付加価値につながっていくはずだ。