オーディオのデザイン、オーディオとデザイン(KEF Model 303・その1)
先日、KEFのModel 303を手に入れた。
Model 303は、1979年に発売されたブックシェルフ型2ウェイのスピーカーシステム。
当時の価格は、一本59,000円(その後62,000円)だった。
当時、欲しいと思っていたスピーカーの一つだった。
日本ではどうだったのかはわからないが、
イギリスではけっこう売れていたようだった。
グリルの色違いがしばらくして六色用意されたし、
303 Series IIも登場した。
でも日本では、これまで中古を見かけたことがなかった。
たまたま私が見かけていなかったというだけの可能性はあろうが、
あまり売れなかったのかもしれない。
売れていないオーディオ機器は、当然だけれど、中古店に並ぶことはめったにない。
303は近所レコード店で、いまも鳴っていることは、すでに別項で書いている。
そこで鳴っていた303は、古びた感じ、くたびれた感じはなかった。
店主が大事に鳴らしていたから、そうなのだろう、と思っていた。
今回、手に入れた303は、ヤフオク!で見つけたものだった。
しかも検索してではなく、オススメとして表示されるモノのなかに、303があった。
安かった。ペアで15,000円だった。
安くても、スピーカーだから送料はそこそこかかる。
なのに、今回の303は出品者が送料負担とある。
どれだけの人が入札しているのかと思ってみると、
誰一人入札していない。
私だけだった。
応札がなかったので、15,000円で、
四十年前に120,000円ほどしていた303を八分の一で手に入れることができた。