ホーン今昔物語(It’s JBL・その5)
(その1)を書くきっかけとなった人から、
今日、別のムックのことで,どう思うか、と訊かれた。
いま書店に並んでいる「ヘッドフォンブック SPECIAL EDITION」のことである。
CDジャーナルのムックであり、ファイナル・ブランドのイヤフォンE1000が附録でついてくる。
ムックといっても、ページ数は30ページちょっとで、
半分はE1000の記事(といちおういっておく)。
ようするにメインはE1000であり、本の部分こそ附録ともいえる。
E1000の価格は二千数百円である。
「ヘッドフォンブック SPECIAL EDITION」は税抜きで1,944円だから、
E1000が欲しい人にとっては、数百円ではあるが、最も安く買えることになる。
この「ヘッドフォンブック SPECIAL EDITION」は、何なのか。
E1000が附録としてついてくるムックということになっているが、
実質は、E1000についての読み物がついたE1000そのものである。
オーディオ店や量販店などで購入するよりも、安く買える。
読み応えはないとはいえ、30ページほどの本がおまけでついてくる。
コスト的に考えれば、この「ヘッドフォンブック SPECIAL EDITION」が、
E1000単体よりもかかっていることになる。
ムックの制作費は、ファイナル側も負担しているのかもしれない。
こんなパッケージで売る理由は、こうすることで書店で売れるからだろう、と思う。
いま書店の数が減ってきている、といわているが、
それでもオーディオ店や量販店よりも書店のほうが多いはずだ。
私がいま住んでいるところで、E1000を取り扱っている店は、
「ヘッドフォンブック SPECIAL EDITION」を売っている書店ということになる。
そう見ていくと、
このムック(E1000を含めて)、ファイナルというブランドの広告そのものといえよう。