ホーン今昔物語(It’s JBL・その1)
ハーマンインターナショナルのウェブサイトに「It’s JBL」というページがある。
小野寺弘滋氏によるJBLの魅力を語るページといえる。
このページのことは、以前から知っていた。
最初の二本くらい読んでいて、その後は読んでいなかった。
今日、ここで取り上げたのは、
「It’s JBL」を私がどう読むのかを知りたい、という問い合せがあったからだ。
訊いてきた人(私から一世代くらい若い方)は、
一般的な雑誌広告やレビュー、広告記事よりJBLに対する興味が増すように感じる、とあった。
それはいいことだ、と思う。
訊いてきた人は、「この広告の連載」とも書いていた。
確かに「広告の連載」である。
書いている小野寺弘滋は、記事用の文章を書いているという意識かもしれないが、
JBLの輸入元のハーマンインターナショナルのサイト内にあって、
JBLの良さを伝えるのが目的の「It’s JBL」なのだから、広告である。
広告だから、ダメとか、そういうことではなく、
広告にしろ記事にしろ、ここ(ハーマンインターナショナルのサイト内)にあっては、
目的を果たしていないのではないか──、
と、その書かれている内容よりも先に思ってしまう。
ハーマンインターナショナルは、JBLの魅力、さらにはホーン型スピーカーの魅力を、
JBL、そしてホーン型スピーカーに関心のない人たちに訴えようとしているのだろう。
けれど、ハーマンインターナショナルのサイトにアクセスして、
「It’s JBL」の文章を、アップされるたびに読んでいる人は、
すでにJBL、ホーン型スピーカーを鳴らしている、もしくは関心のある人たちではないのか。
JBLの4343が売れに売れていたころから、アンチJBL派の人たちはいた。
それ以前からいたし、いまもいる。
アンチホーンの人たちもずっと以前からいる。
意外に思われるだろうが、菅野先生もずっと以前はアンチホーン派だったのだ。