MQAのこと、SACDのこと
SACDの登場は1999年5月。
20年が経ったわけで、ステレオサウンド 211号は6月発売だから、
特集はSACDなのかな、とは予想していた。
実際、211号の特集は「深化するSACD」とある。
進化ではなく、深化である。
そう、進化とは書けない。
20年経っていても、進化しているわけではない。
けれど、深化なのだろうか、とも思う。
「化」がつくのにも関らず……、と皮肉めいたことをいいたくなる。
ならば進歩ならぬ「深歩」か。
でも「深歩するSACD」では……、と感じる。
特集「深化するSACD」には、
「私のSACD名盤ベスト10」と「SACDプレーヤー開発陣が語るリファレンスディスク」の項目がある。
211号は6月4日の発売だから、まだ見ていない。
なので、ここでどんなSACDが取り上げられているのかはまったく知らない。
でも、ここで、ステレオサウンドが売っているSACDが、
何枚も登場してたりするのだろうか──、と思っている。
だとしたら、それをどう受け止めるかは読者次第である。
SACDは20年経っても進化しなかった。
進歩ではなく進化を期待する方が無理というものだ。
それはよくわかっている。
なのにこんなことを書いているのは、
「進化するCD」ということを考えるからだ。
MQAが出てきて、MQA-CDが誕生した。
MQA-CDは、はっきりとCDである。
MQA-CDは、CDの進化である。