Date: 9月 1st, 2018
Cate: 五味康祐
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「音による自画像」(その6)

左ききのエレン」というマンガがある。

「左利きのエレン」のリメイク版だそうだ。
元の「左利きのエレン」は読んでいないし、知らなかった。

インターネットで土曜日に一話ずつ公開される。
土曜日になった瞬間(つまり午前0時)に更新され公開される。
20ページ程度のマンガなのだが、楽しみである。

43話が公開されている。
ここにも自画像ということばが登場する。

主人公の山岸エレンは、圧倒的な才能をもつ絵描きである。
そのエレンが、43話以前の数話で、岸あかりというモデルと出逢う。

43話の一ページ目には、
 似ているモノが
 2つ並べば
 似ている所より
 違う所が
 目につくものだ
というモノローグがある。

オーディオでも、同じだな、と思いながら、読んでいた。
43話の終り、山岸エレンが岸あかりにいう。

 私と
 お前は
 似ている……

 でも
 まるで違う
 その違いを知りたい

 ずっと避けていたけど……
 お前を通じてなら
 ちゃんと
 描ける気が
 したんだ

 自画像

「左ききのエレン」の43話の山岸エレンのセリフは、
私にとって「音による自画像」についての答だと思った。

そうか、そういうことだったか、と思うと同時に、
これもまた、次の瞬間に問いへとなっている。

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