二度目のナルシス(その2)
ナルシスが今の場所(東京都新宿区歌舞伎町1-13-6 YOビル2F)に移ったのは1978年(らしい)。
40年である。
行けばわかる、古い建物の二階にナルシスはある。
トレイは和式だし、床はタイル張り。
店内にはピンクの公衆電話があった。
Free Wi-Fiなんてものはない。
どっぷり昭和である。
だから、いい、といいたいのではない。
金曜日の別れ際に野上眞宏さんが「ナルシス、最高!」といわれた。
そうだろうとおもう。
ナルシスは堅苦しいジャズ喫茶ではない。
ジャズがかかっていても、おしゃべりしてもいい。
ナルシスにいるときに野上さんは、
「(時代的には)ヒッピーの前のビートニクだね」といわれた。
こういう感覚、捉え方は私にはなかった。
ナルシスは一人で行っても楽しいだろう。
でも、誰かと一緒に行くと、より楽しいはずだ。
前回のナルシスは四年前。
その後、一人でナルシスに何度か通っていたとしても、
「ヒッピーの前のビートニクだね」とは感じなかった、とおもうからだ。