テクニクス SP10R、SL1000Rとオーディオ評論家
5月発売の管球王国、
6月になってからステレオサウンド、無線と実験、
すべて表紙はテクニクスのSL1000Rだった。
おそらく今週発売のanalogの表紙も、そうであろう。
表紙だけでなく、話題の新製品としても取り上げられている。
絶賛されている、といっていいだろう。
ダイレクトドライヴの代名詞といえるSP10の復活なのだから、
表紙になるのもわからないわけではないし、
それぞれのオーディオ雑誌の取り上げ方も、
少しばかり勘ぐりたくなる面もあるけれど、まぁ当然だろう、とは思う。
書く人みなが絶賛というオーディオ機器は、以前にもいくつもあった。
テクニクスのSP10R、SL1000Rが、初めてというわけでもないし、
いまのオーディオ評論家の世代からすれば、SP10の存在の大きさというものもある。
でも読んでいて、なんだか、いままでの絶賛ばかりの記事とは違う感触があるように思っていた。
これまでも絶賛ばかりの評価記事を読んでいると、妙に白けてしまうことはあった。
そんな感じとは少し違う感触をあるように感じていた。
なんだろうか……、笑いたくなるような感じであった。
オーディオ評論家(商売屋)の提灯芸を競い合わせているんだ──、
そう思えたからだった。