Claudio Arrau (Complete Philips Recordings)
岡先生がクラシック・ベスト・レコードで、
アシュケナージに次いでよく取り上げられていたのが、クラウディオ・アラウという印象がある。
実際に数えたわけではないが、
あまりにも頻繁に、つまりアラウの新譜が出るたびに、高い評価をされていたから、
このころからアラウのレコードを集中的に聴くようになっていった。
ベートーヴェンの後期のソナタ、バッハ、モーツァルト、シューベルト、
どれも素晴らしかった。
けれどそれらのディスクは、以前書いているように、
切羽詰った時に、オーディオ機器をまず手離し、そしてディスクの大半も……、というときに、
私は手離した。
そのときは、これだけの名演なのだから、
しばらくして余裕ができたら買いなおそうと思っていた。
ところがいざ買いなおそうとしたときに、
アラウのCDは古い録音がいくつか出ているぐらいになっていた。
私がもっとも聴きたい、1980年代に入ってからの録音のほとんどが廃盤になっていた。
いつ再発売してくれるのか、と思い続けてきた。
もう諦めかけていて、中古CDを探そうか、と思ってもいた。
先週の金曜日(2月16日)、帰りの電車でfacebookを見ていたら、
クラウディオ・アラウ全集発売の投稿があった。
いまはもうフィリップス・レーベルはないから、デッカから80枚ボックスで出る。
やっと登場した。
ベートーヴェンも、モーツァルトもバッハもシューベルトもある。