2017年をふりかえって(その6)
中島平太郎氏が亡くなられていたことは、
友人から知らされた。
ちょうど長電話していたときだった。
友人が驚いた様子で、「中島平太郎さんが亡くなった……」といった。
9日に亡くなっていた、と友人は続けた。
ニュースでは、CDの父とあった。
SNSに中島平太郎氏の死について投稿していた人たちも、
「CDの父」としていた。
確かにそうである。
でも私にとって中島平太郎氏は、SS-G7の人である。
1976年に登場したスピーカーシステムSS-G7は、ソニーとしては異色の存在だったように思う。
SS-Gを傑作とか名器とは思っていない。
でも力作である。
美しいデザインとは思っていない。
けれど堂々としていて、印象に残る。
広告も印象に残っている。
中島平太郎氏が、SS-G7の広告には必ずスピーカーの横に座っての写真だった。
広告の文章も中島平太郎氏によるものだった。
SS-G7は中島平太郎氏の自信作だった、はずだ。