オーディオと青の関係(その19)
歳は関係ないだろう、
オーディオを始めて日の浅い人は、
こんなことは考えたりはしないだろう。
考えたとしても、青とはおもわないのではないか。
オーディオをながく続けている。
十年はながい、とはいわない。
二十年、三十年……、このあたりからながい、といえるかもしれない。
四十年くらいから、はっきりとながいといえよう。
四十年のあいだに聴いてきた音、
己で鳴らしてきた音、誰かの音、そんなふうにさまざまな音を聴いてきているということは、
その音の総量は、空や海が青くみえるのと同じほとに積み重なっているはずだ。
わずか水や空気が、青く見えないのと同じで、
音の総量が、青くみえるほどにいたってなければ、
青とはおもわないだろうし、考えもしないであろう。