会って話すと云うこと(その11)
ひとりで酒を呑むことは、もう30年ほどやっていない。
誰かといっしょに呑むのは楽しい。
だから親しい人からの誘いがあれば、極力出掛けるようにしている。
今日も出かけていた。
友人で、オーディオ仲間のAさんと会って、あれこれ話して帰ってきたところである。
オーディオの話も、もちろんした。
それ以外の話のほうが多かったけれども。
オーディオの話で驚いたことを聞いた。
オーディオの話というより、オーディオマニアについての話である。
Aさんは私よりも、多くのオーディオマニアを知っている。
AさんがSNSに、あるオーディオ機器を買った、と書いたとする。
それが高額なモノであれば、彼を知っているオーディオマニアの方から連絡が来るそうだ。
聴かせてほしい、と。
ところが、新しいモノを何も買わずにいると、
まったく連絡がなくなるそうだ。
そういう人の中には、Aさんから連絡をしても無視する人もいるとのこと。
なんだろう、と思う。
そういう人は、Aさんに会いに来るのではなく、
Aさんが購入したオーディオ機器に会いに来ているのか。
そんな人も「音は人なり」というのだろうか。
だとしたら、Aさんが購入したオーディオ機器を聴きに来るということは、
Aさんの音を聴きに来ると同義であるのに……、とも思う。