ブラインドフォールドテスト(音の尺度)
ブラインドフォールドテストのみが信用できる試聴である、と主張する人に聞きたいことがある。
それは音の尺度(聴き方の尺度)をどう捉えて考えているかである。
三月に別項で音の尺度について書いた。
人は意識的に、無意識的に尺度を切り替えて聴いている。
まったく切り替えずに、常に不変の尺度で聴いている人はいるのだろうか。
もしかするとブラインドフォールドテストのみが……と主張(言い張る)人は、
尺度を切り替えたりはしない、というのかもしれない。
そういう聴き方が不可能だとはいわない。
けれど、そういう尺度を常に一定にしたままで聴くことが、
音の美しさを受け取る行為といえるだろうか。
この疑問があるから、私はブラインドフォールドテストのみが……と主張する人に、
あなたは尺度を切り替えているのか、つねに一定にしているのか、と聞きたい。