老いとオーディオ(余談・その1)
別項で音の品位について書いている。
マッキントッシュのXRT20に対する、瀬川先生と菅野先生の違いから、
音の品位について書くために、ステレオサウンド 60号をぴっぱり出している。
上杉先生のXRT20に対する発言を、ぜひここで引用しておきたい。
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上杉 プログラムソース別では何が魅力的かということになりますと、女性ヴォーカルの色気なんていうのは物すごく出ますね。
ぼくは歌手ではないし、まして女性ではないから、そういうことはわかりませんけれども、恐らく歌手があなたにほれているという歌を歌うとすると、それは全身ほれているような感じにならないといかんと思うんです。全身ほれるということになれば、もっと極端なことを言うと、女性自身に愛液がみなぎって歌うときがこれは絶対やと思います。そういう感じで鳴るんですよ(笑い)。いくら芝居で「あなたが好きだ」と歌ってもだめだと思うんです。そうなるとぼくは余り細かいことはいいたくないんです、そういう感じで鳴るものですから。
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この上杉先生の発言の あとに《一同爆笑。しばし座談会は中断する。》とある。
そうだろう。
いまのステレオサウンド、
これからのステレオサウンドで、こういう発言が出てくることはおそらくないであろう。