オリジナルとは(モディファイという行為・その1)
「オリジナルとは(続・独り言)」を二日前に書いた。
facebookに、40件以上のコメントがあった(私の分も含んでいる)。
こんなにコメントがつくとは思っていなかった。
コメントに返事をしながら、マーク・レヴィンソン以外の具体例も思い出していた。
そこで、既製品に手を加える行為について、改めて書いてみようと思い立った。
まずはっきりしたいのは、私は既製品に手を加えることがある。
以前書いたように、かなり徹底して手を加えたこともある。
スチューダーのCDプレーヤーA727を手を加えるときは、
47万円という価格もあって、下準備的なことをかなりやった。
A727と同じピックアップメカニズム、デジタルフィルター、D/Aコンバーターを使用している製品を用意した。
このCDプレーヤーで思いつくかぎり、手を加えてみた。
そこで得られたものをA727にフィードバックした。
ただしA727のモディファイには、いっさいハンダゴテは使っていない。
他にも手を加えたモノはいくつかある。
簡単な例ではトーレンスのアナログプレーヤー101 Limited。
このプレーヤーはEMTの930stのトーレンス版であることから、
つまりはコンシューマー用として使われることを前提に、
内蔵イコライザーアンプのインピーダンス整合のために、
出力端子の裏側に小さな抵抗が取り付けてある。
私の場合、受け側のアンプでインピーダンス整合をやるので、
この抵抗は取り外してしまった。
この抵抗はトーレンスによる930stのモディファイでもあり、
この抵抗を取り外した私の行為もモディファイである。
つまりモディファイをなくすためのモディファイともいえる。
私は既製品に手を加える。
だからといって、誰かにそのことをすすめることはしない。