五味康祐氏とステレオサウンド(「音楽談義」をきいて・その4)
「音楽談義」をきいていると、どうしてもいろんなことを思い考えてしまう。
「人は大事なことから忘れてしまう。」
これは2002年7月4日、
菅野先生と川崎先生の対談の中での、川崎先生の発言である。
残念なことに、ほんとうに人は大事なことから忘れしまう。
最近のステレオサウンドを見ていても、そう思ってしまう。
そう書いている私だって大事なことから忘れてしまっているのかもしれない。
そう思うから、毎日ブログを書いているのかもしれない。
大事なことをわすれないために、である。
別項でも書いているのだが、
ステレオサウンドの現編集長は、創刊以来続く、とか、創刊以来変らぬ、がお好きなようである。
でも大事なことから忘れてしまっているからこそ、創刊以来変らぬ、といえるのだろう。
大事なことを忘れずにいようとしていたら、そんなことはとてもいえない。
「音楽談義」は、他のオーディオ雑誌に掲載されたわけではない。
ステレオサウンド 2号に載ったものだ。
「音楽談義」そのものも忘れてしまっているのだろうか。
そんなふうに思えてしまう。