岩崎千明氏のこと(アナログディスクの扱い・その2)
(その1)を書いている時は、続きを書くつもりはなかった。
なので昨夜公開したときのタイトルには(その1)とはつけていなかった。
けれどfacebookでのコメントを読んで、続きを書くことにした。
同時に思いだしたことがあった。
二年前のaudio sharing例会で、「岩崎千明と瀬川冬樹がいた時代」をテーマにした時に出た話だった。
西川さんが話してくださったと記憶している。
靴の話だった。
ステレオサウンド 38号に載っている岩崎先生のリスニングルーム(家)は、
周りに竹やぶがあった、ときいている。
38号のあとに引越しをされている。
だから当時岩崎先生のリスニングルームを訪れたことのある人同士では、
「どっち?」「竹やぶの方?」という会話が出る。
岩崎先生は新しい靴を手に入れられると、
その竹やぶの中を歩かれる、と聞いた。
新品のまっさらな靴で竹やぶを歩く。
当然靴は泥で汚れる。
ほとんどの人は、こんなことはやらない。
新品の靴であれば、汚さないようにふつうは気を使うものだ。
けれど岩崎先生は違っていた。
あえて汚されるのである。