輸入商社なのか輸入代理店なのか(その6)
今回改めてステレオサウンド 43号掲載のRFエンタープライゼスの広告を読みなおして、
ここには輸入商社としてのあるべき姿がすでに書かれていたことを、再実感している。
こうも書いてある。
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私達はまた特約店(ディーラー)の数をふやすことにあまり関心がありません。製品についてのより深い理解をもったディーラーのきめこまかい活動がより大事だと考えるからです。
私達は、私達自身の哲学と共鳴し合える”オーディオファイルの心”をもったメーカーの、真に優れた製品のみを取り扱っていきたいと、いつも考えてきました。この共感がなければ、製品に対する理解を深めてゆくことも、製品を正しく紹介することも不可能です。
私達は、メーカーとの相互理解と交流を深めてゆくなかで、私達の考えや主張も充分に伝えるよう努めています。
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ステレオサウンド 43号は1977年、いまから38年前に出ている。
私は、この広告を読んで、RFエンタープライゼスの取り扱うモノならば信用できる、と思っていた。
このころのRFエンタープライゼスは、
AGI、オーディオリサーチ、DBシステムズ、インフィニティ、マークレビンソン、マイクロトラック、
クインテセンス、SAE、サウンドクラフツメンといったブランドを扱っていた。
広告に書かれてたキレイゴトだとは私は思っていない。
RFエンタープライゼスは、輸入元として、ひとつの手本であったように思っている。
良き手本があるから、他の輸入元も見習おうとするところも出てくるであろう。
いまRFエンタープライゼスのように、見本となる輸入元はいくつかあるのだろうか。