Date: 10月 23rd, 2008
Cate: LS3/5A, サイズ
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サイズ考(その12)

LS3/5Aも、価格的に不釣り合いなアンプ、
アナログプレーヤーやCDプレーヤーと組み合わされる例も多い。
相当に高額なアンプで鳴らされている例をネットで見たこともある。

そういう気持ちにさせる一面をLS3/5Aは持っている。
とはいえ、個人的には奢った組合せでも、やはりある程度の節度は保ってこそ、
LS3/5Aの魅力は、より活きてくると感じている。
ここに関しては個人差が、ひときわ大きいように思うけど。

もしLS3/5Aを、自由な組合せで鳴らせるとしたら、まっさきに組み合わせてみたいのは、
スチューダーのパワーアンプA68だ。
瀬川先生の愛機でもあったA68の、アメリカのアンプとはまったく違う音の出しかたが、
LS3/5Aの世界に寄り添ってくれそうな気がするからだ。

すこしでもいい音を出すために、制約をできる限り取り除き、
物量も惜しみなく投入してつくり上げられることの多いアメリカのアンプと比べると、
A68には最初から、ある枠が設けられているかのように、節度ある品の良さを感じさせるし、
それゆえに音楽のもつ情感がひたひたと迫ってくる様は、
いまでも、アメリカのアンプからはなかなか得難い特質のように感じられる。

音の情報量の多さでいえば、現代アンプの方が上であるし、
私も基本的には情報量は多い方がいいと思っているが、
単純に多ければいいというわけでもないと感じている。
情報量と音量は絡み合っているところがあるからだ。

音量の制約があるLS3/5Aには、だからこそA68だと思う。

それにしても、こんなことを書いていると、A68を手に入れたくなってくる。
それもできれば瀬川先生が使われていたA68そのものを。

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