Date: 4月 26th, 2014
Cate: 香・薫・馨
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便利であっても(その7)

1976年秋、資生堂のコマーシャル。
テレビをみていて、これほどどきっとしたことは、初めてだった。

それまではテレビ・コマーシャルはどちらかといえばジャマなものだと感じていた。
たまには面白く感じるものもあったけれど、できればなければないほうがいい、などと思っていたのに、
1976年秋の資生堂のコマーシャルは、また見たい、と思い、チャンネルを切り替えていた。

1976年秋の資生堂のコマーシャルは、もうこれだけでどのコマーシャルなのか、
すぐに思い出せる人はいる。私だけではないはず。

コマーシャルに登場していたのは真行寺君枝、
バックに流れていた歌は小椋佳の「揺れるまなざし」、
広告のキャッチコピーは「ゆれる、まなざし」だった。

YouTubeで検索すればすぐに見つかる。
真行寺君枝のバックにスピーカーがうつっている。
JBLの4325と思われるスピーカーである。

1976年当時は家庭用ビデオレコーダーはまだまだ普及していなかった。
だから録画してくり返し見ることはできない。
とにかくテレビで流れるのを見るしかなかった。

「ゆれる、まなざし」のコマーシャルが最高のコマーシャルかどうかは私には判断できないけれど、
いまでも印象に残っていることは確かである。

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