マルチアンプのすすめ(その7)
HIGH-TECHNIC SERIESというタイトルは、実は別冊に使われたのが最初ではない。
ステレオサウンド 37号から連載が始まった「ベストサウンドを求めて」が最初になる。
「ベストサウンドを求めて」は37号が岩崎先生、38号が岡先生。
残念なことに、この二回で終ってしまっている。
37号の一回目には「ベストサウンドを求めて」のタイトルの前に、
HIGH-TECHNIC SERIES-1と、
38号のときにはHIGH-TECHNIC SERIES-2、とついている。
そして岩崎先生の「ベストサウンド」はJBLのユニットとマルチアンプシステムによるもの、
岡先生の「ベストサウンド」はARのフラッグシップモデルLSTの、やはりこちらもマルチアンプ駆動である。
37号は1975年12月、38号は1976年3月に出ている。
ステレオサウンドでのHIGH-TECHNIC SERIESはここまでだったけれど、
HIGH-TECHNIC SERIESは別冊として復活したことになり、
その一冊目(一回目)がマルチアンプだったのは、だから当然だったといえる。
53号での瀬川先生の、オール・マークレビンソンによる4343のバイアンプ駆動は、
だからHIGH-TECHNIC SERIES-3「ベストサウンドを求めて」ともいえる記事である。