アナログディスク再生に必要なこと
[残心]
①不満や未練が残ること。未練。
②武道における心構え。一つの動作が終わってもなお緊張を解かないこと。剣道では打ち込んだあとの相手の反撃にそなえる心の構え、弓道では矢を射たあとその到達点を見極める心の構えをいう。
辞書(大辞林)には、残心について、こう書いてある。
アナログディスク再生に必要なことはいくつもある。
それらひとつひとつをここでは書かない。
オーディオ機器は音楽が鳴っている時、
つまりオーディオ機器が本来の動作をしているときには、聴き手の手からはなれている。
アナログディスクをかけるときもそうだ。
アナログディスクの上に針先を注意深く降ろしたら、
あとはボリュウムを上げるだけ、である。
だからこそ、この残心が求められる、と私は思っている。
ここでの残心は①の意味ではなく、②の意味であり、
その②の意味でも弓道の矢を射たあとの心構えが、
アナログディスクでの残心に近い。