オーディオ・システムのデザインの中心(LINN EXAKT)
インターナショナルオーディオショウに最終日にも行ってきたのは、
VOXATIVのAmpeggio Signatureをもう一度聴きたかったのがまず第一にあり、
初日に聴き忘れていたLINNの新システムEXAKT(イグザクト)を聴いておきたかったのも理由のひとつである。
EXKATの詳細についてはLINNのサイトを参照していただくとして、
この新システムを構成するコンポーネントは一組のスピーカーシステムKLIMAX EXAKT 350と、
入力機器にあたるEXAKT DSMだけである。
コントロールアンプもパワーアンプも要らない。
パワーアンプはスピーカーエンクロージュア内にフローティングされて搭載されている。
実にシンプルな構成のシステムである。
実際にはハードディスクも必要となるが、
EXKAT DSMを含めてこれらは目につかないところに隠して置くこともできる。
そうなると聴き手の視覚にはいってくるのはスピーカーシステムのKLIMAX EXAKT 350だけとなる。
他の仕上げがあるのかどうかは知らないが、LINNのブースにあったKLIMAX EXAKT 350は黒仕上げだった。
存在を目立たせないように黒を選んだようにも思えた。
LINNはシステムを消し去りたいのかもしれない──、
そんなことも思ってしまった。
LINNのEXAKTシステムで聴き手が操作のために触れるのは、
専用アプリをインストールしたiPadになる。
そうなると専用アプリのインターフェースのデザインこそが、
EXAKTシステムのデザインの中心となるのだろうか。
この項を書き進めていくにあたり、
このことを踏まえて考え直さなければならないかもしれない──、
そんなことを考えていた。