スピーカーの位置づけ
中点(その12)に書いたことを思い出している。
レコードは、それがLPであろうとCDであろうとミュージックテープであろうと、
レコードの送り手側にとっては最終点であり、
レコードの受け手(聴き手)にとっては、音楽を聴く行為における出発点になる。
この「レコード」を「スピーカー」と置き換えてみる。
スピーカーから音が出る。
だからスピーカーはアウトプットのためのオーディオ機器という位置づけになる。
だからといって、スピーカーが絶対的に最終点といえるだろうか。
そんなことを考えている。
レコードが最終点でもあり、出発点でもあるわけならば、
スピーカーもまた出発点といえるのではないか。
最終点でもあり出発点でもあるレコードとスピーカー。
そのうちのひとつ(レコード)が音の入口であり、もうひとつ(スピーカー)が音の出口となり、
オーディオというひとつの系が形成されている。