Date: 11月 22nd, 2011
Cate: 中点
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中点(その12)

学生のときに読んだように記憶しているから、もう30年ほど前のことになるが、
黒田先生が、レコードについて、レコードの送り手側にとっては最終点であり、
レコードの受け手(聴き手)にとっては出発点になる、
とそういったことを書かれていた。

読んだとき「なるほど、たしかにそうだ」と感心した記憶が強く残っている。
レコードは最終点でもあり、出発点でもある。
どちら側からみるかによって変ってくる。

いまこのことを思い出したのは、
どちら側から見るかによってレコードは最終点になったり出発点になる。
けれどもレコードそのものにおさめられている音楽は変りはしない。
レコードそのものの位置づけは変っても、レコードそのものは変らない。
ということは、レコードは音楽の送り手側と音楽の受け手側の中点であるわけだ。

そのレコードは回転することで、意味をなす。

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