Noise Control/Noise Designという手法(その9)
同じメールを、基本的に同じOSのもので読むとき、
Mac OS Xで動くiMacのディスプレイにおいて、と、iPhoneを手にとって読むのとでは、
そこに微妙なニュアンスがこめられているときなら、かなり感じ方は変ってきはしないだろうか。
用件のみの事務的なメールでも、iPhoneでならば、受け手の印象はすこし変わってくるかもしれない。
文字の打ちにくさを感じながらも、携帯電話のメールをついつい使ってしまうのは、
パソコンのメールよりも便利な面もあるのとは別に、手のひらに収めているもので、
読み書きができるという、その感触があってのことではないだろうか。
電車に乗っていて、iPhoneを手にしている人を見ていると、多くの人が、同じ持ち方をしている。
なかには例外的な人もいるが、多くの人が、握っている、というよりも、
手のひらにそっと乗せている、といった感じである。
手のひらにおさまるということでは、iPodが、ここまで普及したのも、
その理由のひとつがここにあるように感じている。
しかも指先で、曲を選択し、ボリュウムを変えていく──。つねに感触がある。