Noise Control/Noise Designという手法(その5)
ノイズが、音の感触を生んでいるのかもしれない、とTwitterにつぶやいたのが、2月4日。
こう考えるようになったのは、
(その4)でリンクしている信号内耳とノイズの関係性についての記事を読んでからである。
まず考えたのは、S/N比=無限大、つまりまったくノイズが存在しない状態とは、
どういうものなのかを頭に描こうとした。
ただ音の世界よりも、視覚的なもののほうが、この極端な例を思い浮かべるには向いているような気もして、
そして、人に説明するうえでも、音よりも、こちらのほうが適切かもしれない、と思ったのは、
文字を読む行為におけるS/N比=無限大とは? ということだった。
ここでの信号(Signal)は、文字情報。文字だけを提示する方法として、
それ以外のものをいっさい表示しない、視覚に入らせないようにするということは、
無色透明の背景に、文字だけが、それも言葉として理解できる範囲で、
必要最低限の文字数のみを表示していくことかもしれない、と考えた。
そうなると、われわれがもっとも親しんでいる本を構成している要素のほとんどは、
ノイズとして捉えることができるはずだ、そう思えた。