Date: 2月 26th, 2010
Cate: 4343, JBL
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4343における52μFの存在(その19)

スピーカーシステムのデヴァイディングネットワークは、
ローパス(ハイカット)、ハイパス(ローカット)、このふたつのフィルターによって構成されている。

スコーカーやミッドバスの帯域には、ローパスとハイパスを組み合わせたバンドパスフィルターが使われる。
2ウェイまでのシステムには存在しない、このバンドパスフィルターは、
ローパスとハイパスの、それぞれの周波数が近接しすぎると互いに影響し合う。

3ウェイでは、通常1つのバンドパスが、4ウェイでは2つのバンドパスフィルターが存在する。
しかも帯域分割数が増えるほど──4ウェイ、5ウェイとなるほどに個々のユニットの受持帯域は狭くなる。
つまりローパスとハイパスの周波数がより近接することになる。

この影響をふせぐために、4ウェイ(特別仕様で5ウェイもあった)のLo-DのHS10000は、
順次2分式型ネットワークを採用している。
4ウェイでバンドパスフィルターが使われるのは、ミッドバスとミッドハイ。
4350では、ミッドバスのハイパス(ローカット)は、バイアンプ仕様により、
エレクトロニック・デヴァイディングネットワークで処理する。
4350のミッドバスのネットワークにはローパス(ハイカット)のみ。

ミッドハイ(2440)は、前述したようにローパス(ハイカット)フィルターはない。
ハイパス(ローカット)のみだから、ここにもバンドパスフィルターは存在しないことになる。

4350は内蔵ネットワークに、バンドパスフィルターを持たない4ウェイシステムである。

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