オーディオ・システムのデザインの中心(その6)
バラコン──、
決していい言葉ではない。けれど、往々にしてグレードアップを何度か行うと、
バラバラなコンポーネントという印象に、デザインに関してはなってしまうことがある。
しかも音はまとまりをみせていっているであろうから、
人によってはデザインの統一感のなさ(バラバラな感じ)をどうにかしたくなる。
オーディオとはそういうものである、と自分を納得させることができればいいが、
そういう人でもデザインの面でもまとまりがあれば、
音が同じであれば、バラバラのデザインよりも、そちらを採るだろう。
マッキントッシュ、QUAD、B&Oのシステムのもつ魅力に憧れはもっている。
欲しい、と思うこともある。
けれど、どれでもいい、どれかひとつのシステムを買ってきて、
どれだけ満足できるか、というと、それはそう永い期間ではないように思う。
ここでのどれだけ満足できるかは、音の満足度ということよりも、
どれだけながく、そのシステムを変えることなく使っていけるか、という意味の、
時間的な長さのことだ。
もうひとつ書いておきたいことがある。
ここであげているマッキントッシュ、QUADに関しては、
いまのマッキントッシュ、QUADのイメージではなく、
私の中ではQUADはピーター・ウォーカーが生きていた時代までのQUADであり、
マッキントッシュも同じようにゴードン・ガウが生きていた時代までのマッキントッシュであり、
このふたつのブランドに関しては、そこまでのイメージが圧倒的に濃い。