オプティマムレンジ考(その7)
ライントランスがある。
ライントランスにはレベルには応じてラインナップが用意されている。
ラインレベルといっても、どこに使われるかによって信号レベルに違いがある。
そのため高めのラインレベルでつかわれるトランスもあれば、
低めのラインレベル用のトランスもある。
高めのラインレベル用につくられているトランスは、総じてナロウレンジである。
周波数特性をみても20〜20000Hzとなっているものは少ない。
けれど、この手のトランスもラインレベルの低いところで使えば、
決してナロウレンジではなく、可聴周波数帯域の20〜20000Hzをカバーしていたりする。
つまり測定時に入力する信号レベルによって周波数特性に差がでるわけである。
真空管式のパワーアンプも出力トランスをしょっているものは、
1Wの出力時の周波数特性と最大出力時の周波数特性は違ってくるアンプが大半である。
最大出力時には大なり小なりナロウレンジとなる。
とはいってもトランスとスピーカーユニットは違う。
でもトランスはtransformerであり、スピーカー(トランスデューサー)はtransducerであり、
transということでは共通している、とこじつけることもできる。