モントゥーのフランク 交響曲二短調
中庸ということについて考えるとき、
菅野先生がお好きだった演奏家の録音を聴くようにしている。
昨晩、ピエール・モントゥーの演奏を聴こう、と思い立ったのも、そういう理由からだった。
菅野先生はモントゥーをお好きだった以上に尊敬されていた。
モントゥーのディスクは、それほど持っていないというよりも、かなり少ない。
でもTIDALには、かなりの数のアルバムがラインナップされている。
どのアルバムを聴こうか。
まずはMQAで聴けるアルバムから聴こう、と思いながら眺めていると、
フランクの交響曲二短調が目に留った。
シカゴ交響楽団を指揮してのもので、TIDALではMQA Studio(176.4kHz)で聴ける。
MQA Studioであっても44.1kHzもある。
モントゥーのフランクは、昨晩初めて聴いた。
こんなにもすごい演奏なのか、と驚いていた。
フランクの交響曲二短調を聴いたのも久しぶりだった。
いままで聴いてこなかったわけではないが、
この曲の熱心な聴き手ではなかった。
それでも好きな指揮者が録音すれば買って聴いてきた。
けれど、この交響曲に胸を打たれることはなかった。
なのに昨晩は違っていた。
世の中には、私がまだ出逢っていない素晴らしい演奏がある。
けっこうな数ある、といっていいだろう。
さほど期待せずに聴きはじめただけに、
モントゥーのフランクには圧倒された。