オーディオ・アクセサリーとデザイン(その6)
絢爛たる混淆。
四年前の(その5)の最後に、そう書いた。
オーディオ・アクセサリーは、そのころもいまも絢爛たる混淆のままと感じる。
賑やかと華やかは、ずいぶん違うものだ。
先日、すやの栗きんとんをひさしぶりに食べたことを、
別項「さくら餅(その5)」で書いた。
そこで、すやの栗きんとんは、これから先もずっと装飾されることはないはず、とも書いた。
それについてはいまも変らずそう思っているのだが、
もしすやの栗きんとんが饅頭ほどの大きさだったら、どうなっているだろうか。
そんなことを想像していた。
すやの栗きんとんは、栗とほぼ同じくらいか、ちょっと小さいかなというぐらいの大きさだ。
小粒である。
味もそうなのだが、大きさ的にも装飾を拒否している、ともいえる。
けれど世の中には、実にさまざまなことをやる人がいるものだ。
すやの栗きんとんを前にして、もっと美味しく食べる方法があるはずだ、と、
独りよがりな創意工夫をする人がいてもおかしくない。
それでも小粒なすやの栗きんとんを十粒ほどを一粒にまとめてしまい、
そこに装飾的なことをする人がいるかもしれない。
そして、ほら、こんなに豪華でしょう、と誇らしげに自慢するかもしれない。