「デザインに何が可能か」(その2)
今回の講演は、主催が村内ファニチャーアクセスで、協力・マルイチセーリング。
マルイチセーリングはWAVELET RESPECTのメーカーである。
村内ファニチャーアクセス主催というのが、よくわからないまま当日。
講演をきけば、その理由もわかるだろう、と思っていた。
今回の講演で、川崎先生とマルイチセーリングの関係もよくわかったし、
なぜ村内ファニチャーアクセスなのかもわかった。
今回の講演の第二部の「カーボンチェアへの思いとSDGs」は、
川崎先生、
マルイチセーリングの代表取締役会長の小林幸一氏、
村内ファニチャーアクセスの代表取締役社長の村内健一郎氏による鼎談だった。
デザイナー、メーカー(作り手)、家具店(売り手)による鼎談だった。
マッキントッシュのゴードン・ガウの言葉がある。
「quality product, quality sales and quality customer」。
どれかひとつ欠けても、オーディオの世界はダメになってしまう──、
とゴードン・ガウは言っていた。
quality product(クォリティ・プロダクト)は志をもつメーカー、
quality sales(クォリティ・セールス)は志をもつ販売店と訳したい。
今回の鼎談をきいていて、ますますそう思う。
志をもつメーカーは、志をもつデザイナーと組むことで、
デザイナーの志を理解し支援する。
志をもつ販売店も同じだ。
だからこそquality customer(クォリティ・カスタマー)はどうあるべきか。
それがはっきり見えてくる。
そうであるはずだし、そうあるべきだ。