オーディオにおけるジャーナリズム(その15)
JBLの4341は1974年の登場だから、すでに35年前のスピーカーである。
しかも2年後の76年に4343が登場したため、JBLの、この価格帯のスピーカーとしては異例の短命でもあった。
その4341を、いま鳴らすとしたらどんな組合せがいいか、そんなことを金曜日に早瀬さんと話していた。
すでに製造中止のスピーカーを鳴らすわけだから、アンプも現行製品だけが候補ではない。
4341と同時代の、1975年前後のアンプ、
SAE、GAS、マークレビンソン、スレッショルド、AGI、DBシステムズなどが候補として、すぐにあがってくる。
現行製品だけの組合せを考えるよりも、製造中止になった製品まで対象にすると、
その人なりが、よりはっきりと浮かび上ってくるようにも感じられる。
私だったら、パワーアンプは現行製品にする。
程度のいい、当時のアンプが手に入り、メインテナンスも信頼できるところできちんとやってもらったとしても、
スピーカーを鳴らすことに関しては、現行のすぐれたパワーアンプにしたい。
早瀬さんお気に入りのヘーゲル、クレルもいいたろうし、CHORD、パスもおもしろいだろう。
パワーアンプが決まったら、ペアとなるコントロールアンプを素直に選ぶかというと、
あえてマークレビンソンのLNP2Lをもってきたい(これについては、別項で書くつもり)。
4341とLNP2L、スピーカーとコントロールアンプが同時代の組合せとなる。
そんなことを話しながら思っていたのは、こんなことを話していて楽しいのは、
しかも話が弾んでいくのは、早瀬さんとのあいだに相互理解があるからだということ。
あるレベル以上の相互理解がなかったら、こんな話は、まずしない。
相互理解は、読者と編集者のあいだにもあるもの、求められているもの。
なにも読者とのあいだにあるだけではない。
筆者と編集者のあいだにも、筆者と読者とのあいだにも、
そして広告主と編集者、筆者とのあいだにも、より高い相互理解が求められるし、
ないとしたら、それぞれの関係は成り立たなくなるし、発展も、また、なくなるのではないか。