Archive for category audio wednesday

Date: 5月 5th, 2016
Cate: audio wednesday

audio sharing例会(今後の予定)

今年のaudio sharing例会は、できるかぎり音を出していこうと考えている。
今年は2月以外は音を出している。

来月もできればそうしたい。
今後の予定としては一ヵ月ほど前に書いた「新月に聴くマーラー」のほかに、
マークレビンソンのLNP2を、いま改めて聴くことを考えている。

例会常連のKさんは、バウエン製モジュールとマークレビンソン製モジュール、
両方のLNP2を所有されている。
昨夜のaudio sharing例会が終ったあと、
「 LNP2だったら持ってきましょうか」といってくださった。

私は何度かバウエン製モジュールのLNP2の音を聴いているが、
噂だけはきくものの、実際に聴かれたことのある人はそう多くないはずだ。

KさんがLNP2を二台とも持ってきてくれれば、LNP2の比較試聴ができる。
なんだかんだいってもLNP2は1970年代後半、もっとも注目されていたコントロールアンプであり、
マークレビンソンの成功は、オーディオ界に多くのアンプメーカーが誕生するきっかけのひとつにもなった。

AGIもそのころ登場してきたアンプメーカーだ。
私のところにはブラックパネルの511がある。

いまから30年以上前、これらのアンプが現役だったころ、
瀬川先生が熊本のオーディオ店でアンプの試聴のイベントをやられた。
LNP2もあった、ブラックパネルの511もあった。
他にDBシステムズ、マッキントッシュ、パイオニア(Exclusive)、SAEなどがあった。

1970年台後半のアンプがいくつか集まれば……、と思っている。

Date: 5月 4th, 2016
Cate: audio wednesday

第64回audio sharing例会のお知らせ(muscle audio Boot Camp vol.2)

0時を過ぎてしまったから、今日(5月4日)は第一水曜日で、audio sharing例会である。
テーマはmuscle audio Boot Camp vol.2、
喫茶茶会記のスピーカーシステムのチューニングを行う予定だ。

すでに昨日(5月3日)になってしまったが、
夜10時ごろに喫茶茶会記に向っていた。
audio sharing例会の準備の一部をやっておくためだ(当日は時間の余裕があまりないため)。

具体的にはネットワークを12dB/oct.の並列型から、6dB/oct.の直列型に変更してきた。
前回使用したコイルをほどき、800Hzのクロスオーバー周波数になるように、
コンデンサーも並列接続で容量を合わせてきた。

部品の準備が済んだので、とりあえず音を出してきた。
スピーカーの後ろに回り込んでの作業だったためスピーカーの位置は左右で少し違ったままでの音出しだった。
どんな感じに変るのかをおおまかに把握しておきたかったし、細かな調整は当日行うのだから、
音をとにかく出すことを優先した。

今回も直列型ネットワークの音に驚いた。
喫茶茶会記の店主、福地さにも驚き、喜んでくれた。
たまたま来店されていた若い方(オーディオには特に関心はないようだった)も、驚いていた。

ガチガチのオーディオマニアの反応よりも、こういう人の反応が興味深かったり、面白かったりすることがある。
今回もそうだった。

そして思うのは、オーディオは裏切らない、ということだ。
きちんとしたことをやれば、きちんと反応して音として出してくるからだ。

場所はいつものとおり四谷三丁目のジャズ喫茶・喫茶茶会記のスペースをお借りして行いますので、
1000円、喫茶茶会記にお支払いいただくことになります。ワンドリンク付きです。

Date: 4月 21st, 2016
Cate: audio wednesday

第64回audio sharing例会のお知らせ(muscle audio Boot Camp vol.2)

5月のaudio sharing例会は、4日(水曜日)です。

自分のシステムをチューニングするとき、ほとんどの場合、かけるディスクは一枚である。
CDであってもアナログディスクであっても、かけかえることはほとんどしない。

CDの場合であれば、何かを変更するときはストップボタンは押さずにポーズボタンを押す。
つまりCDはCDプレーヤーの中で回転し続けているわけだ。
アンプのボリュウムも最初に設定したところから動かさない。

一度絞って、元の位置に戻せば同じことじゃないか、
CDにしても何枚かのディスクをかけかえることに不都合はないじゃないか、
そう考える人もいるだろうが、
細かなチューニングになればなるほど、変動要素はできるかぎり減らしたいし、コントロールしたい。

1980年代のステレオサウンドを読み返してもらえれば、なぜそうするのかは載っている。
CDであればストップボタンを押してしまうと、ディスクの回転は止る。
プレイボタンを押しても、すぐにサーボ回路が安定するとは限らない。

それに一度ディスクを取り出してしまうと、
前とまったく同じ状態でディスクがホールドされるとは限らない。

アンプのボリュウムも絞ってしまうと、完全に同じ位置に設定できるとは思わない方がいい。
だいたい同じ位置にはできても、わずかにズレてしまう。
聴感上の音量の変化は判断材料として重要である。
その差はわずかであることが多いからこそ、ボリュウムもそのままにしておく。

他にも注意する点はいくつかある。
そういう注意を払いながら、音を聴いていく。

これを次回のmuscle audio Boot Campで再現しようとは考えていない。
同じディスクの同じところを、しつこく聴くわけだからだ。
やっている本人は楽しくても、隣で聴いている人には苦痛になるだろうし、
しんどいことだと思う。

なのでチューニングをやりながらの音出しであっても、数枚のディスクをかけていくだろうし、
音量に関してもまったくいじらない、ということはやらない予定でいる。
ただし要望があれば、変更の可能性もある。

場所はいつものとおり四谷三丁目のジャズ喫茶・喫茶茶会記のスペースをお借りして行いますので、
1000円、喫茶茶会記にお支払いいただくことになります。ワンドリンク付きです。

Date: 4月 10th, 2016
Cate: audio wednesday

audio sharing例会(今後の予定)

喫茶茶会記には三つの空間がある。
いわゆる喫茶室としての空間、それからアルテックのスピーカーシステムが置いてあるL Room、
その奥にS Roomがある。

L Roomには窓がない。
そのことは以前から知っていたけれど、真っ暗になることは今日まで知らなかった。
照明を落としてしまうと、どんなに目を凝らしても何も見えない。

照明があるところで目を閉じているのとは違う暗さが得られることに、今日やっと気づいた。
このL Roomで、照明を落として真っ暗な状態で、
マーラーの交響曲を聴く、ということをやりたい、と思っている。

各人が聴きたいマーラーの交響曲のCDを持ち寄って、真っ暗な中でかなりの音量で聴く。
一曲目はバーンスタインの第五交響曲(ドイツ・グラモフォン盤)でいきたい、と考えている。
最後にかけるのはジュリーニの第九番。
この二曲だけは決めておいて、あとはリクエストに応じて、という具合に。

いつにするかはまだ決めていない。
候補としては8月3日を考えている。
この日の05時45分は新月である。

「新月に聴くマーラー」である。

Date: 4月 8th, 2016
Cate: audio wednesday

第64回audio sharing例会のお知らせ(muscle audio Boot Camp vol.2)

5月のaudio sharing例会は、4日(水曜日)です。

先日行ったmuscle audio Boot Campでの6dBスロープ直列型ネットワークの音を聴いた喫茶茶会記の店主、
福地さんの依頼で喫茶茶会記のスピーカーシステムのネットワークも、
4月中に6dBスロープ直列型ネットワークに変更する。

いい機会なので、喫茶茶会記のスピーカーシステムのチューニングを行う予定だ。

場所はいつものとおり四谷三丁目のジャズ喫茶・喫茶茶会記のスペースをお借りして行いますので、
1000円、喫茶茶会記にお支払いいただくことになります。ワンドリンク付きです。

Date: 3月 31st, 2016
Cate: audio wednesday, マッスルオーディオ

第63回audio sharing例会のお知らせ(muscle audio Boot Camp)

4月のaudio sharing例会は、6日(水曜日)です。

このaudio sharing例会をはじめたときから、音を実際に出して、ということをやりたいと考えていた。
けれど、実際には使用するオーディオ機器の調達をどうするのか、
そんなことを考えていると考えるだけに留まってしまい、腰があがることはなかった。

きっかけは会場となっている喫茶茶会記のスピーカーシステムが変ったということが大きい。
常連のKさんがアンプを貸し出してくれる、ということで、
とにかく初となる音出しを、今年一月にやった。

そして二回目を三月にやった。このときは常連のAさんが持ち込んでくれた。

案ずるより産むが易し、ということだろうか。
とにかくはじめてみれば、なんとかなる。

ステレオサウンドの試聴室のように恵まれた環境にあるわけではない。
それでもあれこれやって音を出していく作業は楽しい。

ひとりで自分の部屋で、自分のシステムを調整していくのとは、少し違う楽しさがある。
今年は、だからできるかぎり音出しをやっていこう、と思う。

場所はいつものとおり四谷三丁目のジャズ喫茶・喫茶茶会記のスペースをお借りして行いますので、
1000円、喫茶茶会記にお支払いいただくことになります。ワンドリンク付きです。

Date: 3月 16th, 2016
Cate: audio wednesday, マッスルオーディオ

第63回audio sharing例会のお知らせ(muscle audio Boot Camp)

4月のaudio sharing例会は、6日(水曜日)です。

muscle audio Boot Campと名づけておいて、
単なるオーディオ機器の比較試聴、もしくは単なる音出しでは、Boot Campとは呼べない。

なにかひとつはBoot Campと呼べる内容を盛り込みたい。
どうしようかと考えていた。
もの足りなさを感じさせる内容にはしたくない。

今回のmuscle audio Boot Campは、バイアンプ駆動ではなく、LC型ネットワークでの音出しを最初は考えていた。
けれど、ありがたいことにFirst WattのパワーアンプSIT2が参加する。

となるとマッキントッシュのMA2275はプリ・パワー分離機能をもつプリメインアンプだから、
パワーアンプ部をウーファーに、SIT2をドライバーに割り合てて、
ふたたびバイアンプ駆動でやってみるのもの面白い、と考え直した。

けれど、今回は前回のaudio sharin例会でやったモノーラルの再生装置を、
最低限の器材のプラスによってステレオにするということが趣旨である。

モノーラルからステレオへの移行時代に、もしオーディオをやっていたら……。
私ならどうしただろうか。

バイアンプ駆動はいったんあきらめてLC型ネットワークで鳴らすだろう。
同時に、今回の音出しは、
そこで得られたことを、喫茶茶会記のスピーカーシステムの改善にも結びつくようにもしたい。
となるとバイアンプ駆動よりも、やはりLC型ネットワークということになる。

それにLC型ネットワークにしたほうが、
MA2275とSIT2の比較試聴もじっくりとできる。

喫茶茶会記には、アルテックのシステムを鳴らすための800Hzクロスオーバーの、12dB/octのネットワークがある。
まずこれで音を出す。

このネットワークをひとつの標準として、ネットワークの実験をやってみたい。
クロスオーバー周波数は800Hzにするか、もう少し低い値にするかはまだ決定していない。

決定しているのは6dB/octのネットワークということと、
並列型と直列型の両方を試すことだ。

世の中のほとんどのスピーカーシステムの内蔵ネットワークは並列型である。
並列型ネットワークだからバイワイアリングも可能になる。

直列型のモノは極端に少ない。
新しいところではライドーのスピーカーがそうだった。古いところではアルテックの605Bもそうだ。

6dB/octならば、並列型と直列型を簡単な配線の変更によって切り替えられる。
それに直列型のネットワークは6dB/octがメリットがあるようにも感じている。

個人的には直列型ネットワークで、SIT2で駆動した音にもっとも関心と興味がある。

場所はいつものとおり四谷三丁目のジャズ喫茶・喫茶茶会記のスペースをお借りして行いますので、
1000円、喫茶茶会記にお支払いいただくことになります。ワンドリンク付きです。

Date: 3月 14th, 2016
Cate: audio wednesday

マッスルオーディオで聴くモノーラルCD(その8)

アナログプレーヤーのアクセサリーであるスタビライザーの重量は500gくらいからある。
その500gくらいのスタビライザーを天板にのせても、スピーカーから出てくる音は変化する。
まして今回のaudio sharing例会で鳴らしたJBLの2441の重量は12kg。

これだけの重量の、しかも金属の塊といえるモノがエンクロージュアの上にのる。
それも一本ではなく二本。

通常のダブルウーファーのエンクロージュアであれば、
コンプレッションドライバーの荷重はエンクロージュア後部の中央にかかる。

今回の音出しでは二台のエンクロージュアを近接させて設置した。
2441が一本ならば、二台のエンクロージュアの近接する後部のコーナーにまたがるようにのる。
二本ならばそれぞれのエンクロージュアの後部コーナーに、それぞれのドライバーの荷重がくわわる。

荷重のかかりかたが、ダブルウーファー用のエンクロージュアと、
シングルウーファー用エンクロージュア二本では、このように大きく違ってくる。

前者では後部中央、後者ではエンクロージュアの片隅という違いは、
当然天板の振動モードに大きく影響する。

振動モードのコントロールということでは、前者のほうが有利といえる。
後者はシステム全体の重量バランスを大きく崩すことにもなり、決していい条件とはいえない。
ましてドライバーは一本ではなく、よりアンバランスな状況をつくりだす二本である。

もし2441があと二本あったとしたら、
エンクロージュア後部のもう一箇所の片隅に2441を置くことは、
おもしろい結果につながっていくと思われる。

2441をあと一組用意するのはたいへんだが、
同じような重量で、同じような大きさの金属の塊があれば、それでもいいはずだ。

Date: 3月 9th, 2016
Cate: audio wednesday

マッスルオーディオで聴くモノーラルCD(その7)

以前書いたことのくりかえしになるが、
スピーカー・エンクロージュアの天板の上に何かをのせる。
もうそれだけで音は変化する。

きちんと調整されたシステムであれば、その変化は無視できないほどのものだ。
たとえばスーパートゥイーターを導入したとする。

たいていの場合、エンクロージュアの天板の上に設置する。
まずこの状態で音を聴いてみてほしい。
つまりスーパートゥイーターを置いただけの音である、スーパートゥイーターは鳴っていない。

音の変化が聴きとれる。
次にスーパートゥイーターの位置を変えてみる。
もちろんまだ結線せずに、鳴っていない状態である。
位置の変化によっても音は変る。

つまりスーパートゥイーターを導入するということは、
高域のレンジが延びること以外に、変動要素がいくつも発生するということだ。

スーパートゥイーターでなくても、スタビライザーでもいい。
スタビライザー程度の重量のモノをのせても、音は変化するし、
動かせばまた変化する。

自作のスピーカーで、特にホーン型を使っている人は、
エンクロージュア上で中高域ユニットの位置決めの調整を行う。
このとき変化しているのは、ウーファーとの位置関係だけでなく、
エンクロージュアの振動モードも、上にのるユニットの移動によって変化している(させている)。

そしてエンクロージュアの振動モードが変化すれば、
エンクロージュアから伝わってくる振動も変化する。

つまり振動のことだけに限っても、エンクロージュアと上にのるユニットは相互作用の関係にある。

オーディオでは何かを交換して、比較試聴する。
ここで気をつけなければならないのは、
変動要素がひとつだけということはまずありえない、ということだ。
必ず複数の変動要素があると考えなければならない。

その上で、変動要素をいかに減らし、明確化していくかが大事になる。

Date: 3月 8th, 2016
Cate: audio wednesday

マッスルオーディオで聴くモノーラルCD(その6)

JBLの2441の出力音圧レベルは118dBと、カタログには載っている。
この値は実際のホーンを取りつけてものではなく、
90cmのチューブに取りつけての音圧であり、実際の使用状態での音圧は10dBほど低下する。

JBL Professionalのカタログには、ホーンについても出力音圧レベルが表示してある。
同じドライバーを取りつけてもホーンの指向特性によっても、出力音圧レベルは多少変化する。

2397の出力音圧レベルは、108dBとなっている。
単純計算でいけば、2441をダブルで鳴らすわけだから3dB上昇の111dBとなる。

同一ユニットのダブルで音圧は何dB上昇するのか。
6dBだと考えている人がけっこう多いようだが、実際には3dBの上昇である。

家庭で鳴らすには111dBも108dBも大きくは変らない、と思っていい。
最大出力音圧レベルにしても、そこまで音量をあげることはない。

ならば2441を二本で使うことのメリット、デメリットの前に、
シングルとダブルの違いはどこにあるのか。

今回予測が甘かった、と反省していることがひとつある。
エンクロージュアの奥行きを測っていなかった。
2397に2329を介して2441をダブルで取りつけると、奥行きがかなり長くなる。

のせてみると、けっこうギリギリだった。
ホーンとドライバーの前後位置を調整したいと思っても、
これ以上後にするとドライバーがエンクロージュアが落ちそうになる。

シングル用のスロートアダプター2328とダブル用の2329は長さが違う。
この違いによって、今回はエンクロージュア上での前後位置の調整はほとんどできなかった。

そしてこのこと関係するのが、エンクロージュアへの荷重のかかりかたの違いがある。
これは音にかなり関係してくる。

Date: 3月 7th, 2016
Cate: audio wednesday

マッスルオーディオで聴くモノーラルCD(その5)

当日は、15時には喫茶茶会記に、2441二本と2397、2329を持って着いていた。
常設のアルテックのシステムをバラして、ウーファー・エンクロージュアを移動。

前回のアンプの比較試聴の際には、部屋を横方向に使った。
つまり長辺の壁側にスピーカーを設置した。

今回はモノーラル再生ということを考慮して縦方向に使った。
短辺の壁側に移動して、設置した。

モノーラル再生だから、左右のエンクロージュアを近接させて擱く。
その上に約30kgの2441とホーンをのせる。
ホーンが水平になるように調整する。

それからアンプ、CDプレーヤーを扉つきのラックから取り出して移動設置。
audio sharing例会の常連のAさんが、パソコンとMytekのManhattanを持ち込んでくれた。
これらの設置、結線をおえて16時ごろには音が出る。

開始は19時。
それまでいくつかの調整をしながら音を鳴らし続けていた。

マッスルオーディオで聴くモノーラルCDの会が終ったのは、23時すぎ。
ほぼ七時間、ずっと鳴らし続けていた。

鳴らしながらも、後半はさらに調整を加えていた。
鳴らしはじめのころは、上がJBLで下がアルテックということが、
まったく気にならなかったかというと、そうではなかった。
音圧的にではなく、エネルギー的にも上の方がまさっていた。

ユニットそのものを比較すると、それはやむを得ないことなのかと思いつつ、鳴らしていたところもある。
これだけ続けて鳴らしていると、それだけでも音は変化してくる。
後半、それも終りごろになって、ウーファーの鳴り方が大きく変化した。

このエンクロージュアを店主の福地さんにすすめてよかった、と思えるだけの低音が鳴りはじめた。
そうなると、下がアルテックで上がJBLということは気にならなくなる。

こういう音が鳴ってきたから、
来月のaudio sharing例会も今回の続きというかたちでやろうと思った次第だ。

Date: 3月 7th, 2016
Cate: audio wednesday

マッスルオーディオで聴くモノーラルCD(その4)

アースの処理をどうしたのか、具体的に書くことも考えたが、
20数年前、今回と同じ考えのひとつを、ある人のシステムでやったことがある。

効果は大きかった。
それまで使用していたケーブルに基本的には手を加えただけだから、
ほとんど費用は発生していない。

その人の部屋はかなり広く、コントロールアンプとパワーアンプ間は、
6mほどのケーブルが使われていた。
その時私がやったことはケーブルが長いほど効果は大きくあらわれるから、
その人は当然驚いたが、私も想像以上の変化に少し驚いた。

だから彼は、別の人の部屋にいって、アースまわりをいじっている。
本人は私がやったことを正しく理解して、別の人のところでそれを応用・実践したつもりだったのだが、
私が後日、そこに行ってみると、むちゃくちゃだった。

何をやったのかは、その人に説明してあった。
彼の目の前で説明しながらの作業を行った。
けれど彼は何ひとつ理解していなかったことが、
彼がやったアース処理をみてはっきりした。

当時以上はいまのほうが、アースに関することを見聞きする。
アースのループが……、といったことがいわれている。

でもどれだけの人がアースについて理解しているのだろうか。
アースは難しい。

私のマネをした人は、当時オーディオ関係の仕事をしていた。
いわばオーディオのプロフェッショナルであった。
本人もそういう自覚があった、と思っている。

けれど実際にはどうだったのか。
それを考えると、言葉だけで伝えているここで、アースの配線をどう処理したのかを、
具体的に書くことは控えたい。

Date: 3月 7th, 2016
Cate: audio wednesday

マッスルオーディオで聴くモノーラルCD(その3)

クロスオーバー周波数を当初の考え(635Hzあたり)から、
実際の720Hzあたりに変更したのは、ドライバーの安全を考慮してではない。

今回の音出しのアンプはマッキントッシュのMA2275。
このアンプの入力インピーダンスは22kΩとなっている。

ハイパスフィルターに使ったコンデンサーの値は0.01μF。
この容量のコンデンサーと22kΩの抵抗とでは、約723Hzのカットオフ周波数となる。

0.01μFにもっと小容量のコンデンサーを並列に接続して、
容量の調整をしていけば635Hzあたりに設定できた。

けれど、0.01μFよりも一桁小さな容量のモノは、
今回使用したコンデンサーにはない。
そうなると別のコンデンサーを使うことになる。

ここは考えによる。
私は別の種類のコンデンサーを並列することを嫌い、0.01μFでいくことにした。
私と違う考えの人ならば、正確に635Hzになるようにコンデンサーの容量を調整するだろう。
どちらがいいのかはそれぞれが判断すればいいこと。

MA2275の入力インピーダンスが低ければ(10kΩぐらい)、
同一品種のコンデンサーで容量の調整が行え、635Hzあたりのクロスオーバー周波数にしていた。

ローパスフィルターは720Hzあたりになるようにコンデンサーの容量は、並列接続で調整した。
もちろん同メーカー、同型番のコンデンサーを使って、である。

それでもあくまでも調整できる範囲内であって、
きっちりハイパスフィルターと合せてはいない。

ハイパスフィルターはコンデンサーがひとつ、
ローパスフィルターは抵抗がひとつにコンデンサーがふたつ。
ハイパスフィルターのコンデンサーはRCAプラグ内に収めた。

簡単なフィルターだが、アースの処理には気を配っている。
フィルター(ローパス側)はアースのリターンに配慮している。
同時に全体のアースも同様である。

Date: 3月 6th, 2016
Cate: audio wednesday

マッスルオーディオで聴くモノーラルCD(その2)

マッスルオーディオと自分で名づけたぐらいだから、
6dBスロープでユニット(ドライバー)の破損を気にしながら、
おっかなびっくりでボリュウムをいじるようなことはしたくなかった。

マッスルオーディオである以上、思い切って、必要とあれば音量をあげる。
それでもしダイアフラムが破損したとしても、
誰かのモノではなく、私のモノだから、気にすることもない。

私だって壊したくはない。
けれど、壊したくない気持だけを優先するぐらいならば、
最初からこんな企画を考えなければいいだけの話だ。

自分で名づけて自分で決めた企画だから、
そこでの破損はすっぱりあきらめる。

よくスピーカーを大音量で破損させたことを自慢する人がいる。
自慢しなくとも、まわりが、さもそのことがすごいことのように語っていくことがある。

たとえばメーカー、輸入商社から借りたスピーカーを、
試聴室で音量をあげすぎて破損させる。
もしくはインターナショナルオーディオショウなどの場で、やはり音量のあげすぎで破損させる。

このことを、すごいこととして受けとめる人たちがいる。
ほんとうに、それはすごいことだろうか。

岩崎先生がご自身のJBLのドライバーのダイアフラムを金属疲労でボロボロ(粉々)にされたのと、
借用品を、いわば使い方を誤って破損させたのでは、意味合いがまったく違う。

岩崎先生の例をすごいというのであれば理解できる。
けれど借用品の場合は、私はそうは思えない。

壊した人は、内心忸怩たる思いだったのではないのか。
試聴室、オーディオショウで鳴らす人は、いちおうはオーディオのプロフェッショナルである。
そういう人が、なんらかの理由でスピーカーを壊してしまった。

壊してしまった本人が、どうだ、オレはすごいだろう、と吹聴されているのであれば、
ご勝手に……、と思うしかない。

けれどそうでない場合、本人の内心は第三者にははっきりとしたことはわからない。
にも関わらず、まわりが、そのこと(ミス)をすごいと持て囃すのには違和感をおぼえてしまう。

Date: 3月 6th, 2016
Cate: audio wednesday

第63回audio sharing例会のお知らせ(muscle audio Boot Camp もうひとつのテーマ)

“Pavarotti Forever”

タイトルからわかるように、ルチアーノ・パヴァロッティの追悼盤として二枚組のCD。
二枚目の12曲目に”Caruso”が入っている。

パヴァロッティが歌ってきたものすべてを聴いているわけではないが、
それでも、この”Caruso”はパヴァロッティの最高の歌唱だと思っている。
未聴の方は、ぜひ聴いてほしい。

“Caruso”を以前、JBLのDD66000で、ある人の部屋で聴いていた。
最初鳴ってきた音は、お世辞にもいいとはいえなかった。
DD66000の位置、角度などを調整してからの”Caruso”はよかった。

パヴァロッティは、なんていい声をしているんだ、としみじみ思いながら聴いていた。
満足すべき鳴り方といえばそういえなくもなかったし、
DD66000の持主も非常に満足していた。”Caruso”を何度もくり返し聴いていた。

だから口には出さなかったけれど、
そこで鳴っていたパヴァロッティは、どう聴いてもスマートなのである。

あなたはパヴァロッティですか、とたずねたくなるほど、スマートなイメージしか伝わってこなかった。
ホセ・カレーラスが、パヴァロッティの声で歌っている……、そんなふうにきこえた。
パヴァロッティがどういう体躯だったかは書かなくともいいだろう。

“Caruso”に限らない、パヴァロッティによる歌を聴くのであれば、
その音からパヴァロッティの体躯がイメージできる音で、私は聴きたいと思っている。

4月のaudio sharing例会”muscle audio Boot Camp”のもうひとつのテーマは、
このパヴァロッティの”Caruso”をパヴァロッティらしく聴くことである。