マッスルオーディオで聴くモノーラルCD(その8)
アナログプレーヤーのアクセサリーであるスタビライザーの重量は500gくらいからある。
その500gくらいのスタビライザーを天板にのせても、スピーカーから出てくる音は変化する。
まして今回のaudio sharing例会で鳴らしたJBLの2441の重量は12kg。
これだけの重量の、しかも金属の塊といえるモノがエンクロージュアの上にのる。
それも一本ではなく二本。
通常のダブルウーファーのエンクロージュアであれば、
コンプレッションドライバーの荷重はエンクロージュア後部の中央にかかる。
今回の音出しでは二台のエンクロージュアを近接させて設置した。
2441が一本ならば、二台のエンクロージュアの近接する後部のコーナーにまたがるようにのる。
二本ならばそれぞれのエンクロージュアの後部コーナーに、それぞれのドライバーの荷重がくわわる。
荷重のかかりかたが、ダブルウーファー用のエンクロージュアと、
シングルウーファー用エンクロージュア二本では、このように大きく違ってくる。
前者では後部中央、後者ではエンクロージュアの片隅という違いは、
当然天板の振動モードに大きく影響する。
振動モードのコントロールということでは、前者のほうが有利といえる。
後者はシステム全体の重量バランスを大きく崩すことにもなり、決していい条件とはいえない。
ましてドライバーは一本ではなく、よりアンバランスな状況をつくりだす二本である。
もし2441があと二本あったとしたら、
エンクロージュア後部のもう一箇所の片隅に2441を置くことは、
おもしろい結果につながっていくと思われる。
2441をあと一組用意するのはたいへんだが、
同じような重量で、同じような大きさの金属の塊があれば、それでもいいはずだ。