Posts Tagged セパレート化

Date: 9月 6th, 2008
Cate: ワイドレンジ

ワイドレンジ考(その3)

AC電源を使ったオーディオ機器のアースの多重ループの観点からみると、
安易なモノーラル構成は、どうかと思う。 

モノーラル化は音の出口に近い方から行なう方が理にかなっている。 
まずパワーアンプ、それからチャンネルデバイダーを使っているならこれ、
そしてプリ・パワー間にイコライザー類を挿入しているのであればモノーラル化する。
そしてコントロールアンプ。

音の入口に近いD/Aコンバーターは最後でいいと考える。
なのに最近の流行なのか、D/Aコンバーターのモノーラル構成のものが出始めているし、
同一D/Aコンバーターを2台用意してモノーラル化される方もいるときく。 

たしかにSACDやDVD-Audioの登場によって高域の再生限界が伸びているため、
従来のCDプレーヤー以上にチャンネルセパレーションを確保するのが難しくなるため、
セパレート化のメリットも多いことは認めるものの、
その前にモノーラル化の順序について、いちどきちんと考えてみてほしい。

Date: 9月 6th, 2008
Cate: ワイドレンジ

ワイドレンジ考(その2)

音をよくするため、CDプレーヤーを、CDトランスポート部とD/Aコンバーターに分け、
場合によっては、あいだにアップサンプリングの機械をいれたりする。 
アンプに関しても、同じくセパレート化。

さらにマルチアンプとなるとチャンネルデバイダーが挿入され、
グラフィックイコライザーやパラメトリックイコライザーを使うとなると、
システム全体の規模はかなり大きくなると、アンプ一台では生じなかった問題がある。 

AC電源のオーディオ機器を2台以上つなぐと、電源を通じてアースにループができる。
上記のような構成になると、複雑な多重ループが生れる。 

しかもこのループの問題は、ストレーキャパシティがからんでいるため、
高域再生の上限周波数が高くなるほど問題は大きくなってくる。 
信号がシャーシやACラインに流れてしまうのをすこしでも防ぐためには、
あえてナロウレンジにするという手がある。 

ただし現在のワイドレンジのオーディオ機器の入力にハイカットフィルターを挿入して
ナロウレンジにしたところで、音が良くなるどころ、むしろ劣化することが多い。